葬儀の知識
喪主は誰になる?施主との違いや役割は?
喪主(もしゅ)の役割、挨拶例
葬儀の時には喪主(もしゅ)や施主(せしゅ)をだれが行うか決めるプロセスが発生します。
喪主と施主が同一の場合もあれば、別々の場合もあります。
喪主は、遺族代表としての挨拶や、葬儀社と打合せを行い葬儀の内容を決めたり、寺院への連絡などの対応をします。
葬儀後の四十九日や一周忌などの法要も喪主を中心に営みます。
一般的な慣習では故人の配偶者が喪主になることが多いですが、配偶者が喪主を務めることが困難な場合は血縁感が深い方が優先されます。配偶者以外では、長男長女や両親などが務めることが多いです。
施主は、葬儀の実務面や金銭面の代表者です。
葬儀には、通夜、告別式、料理や返礼品など葬儀社に支払う費用、戒名や読経のお礼として寺院に支払うお布施等が発生します。施主は、これらの費用負担を引き受けます。施主は喪主が兼務をすることが多いです。
喪主の挨拶例(親族などを中心とした式の場合)
通夜での挨拶
本日は、皆様ご多忙中にもかかわらず、お通夜の焼香を賜り誠にありがとうございました。●●は、去る●月●日●時●分に自宅(病院や介護施設などの場所)で息を引き取りました。苦しむことはなく眠るように安らかな最後でした。生前賜りましたご厚情に対し、厚くお礼申し上げます。
心ばかりではありますが、別室に酒肴(しゅこう)の用意をいたしました。●●への供養となりますので、思い出話などを聞かせていただければ幸いです。尚、明日の葬儀・告別式は(午前・午後)●●時より執り行わせていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
葬儀・告別式での挨拶
遺族を代表し、皆さまにひと言ご挨拶を申し上げます。 本日は、ご多忙中にもかかわらず、遠路ご会葬、ご焼香を賜り、誠にありがとうございました。 おかげをもちまして昨日の通夜、本日の葬儀・告別式を滞りなく執り行うことができました。 ●●も皆さまよりいただきました、格別なご厚情をさぞ喜んでいる事と思います。
どうか今後とも、私ども遺族一同にも故人同様のご指導ご交誼(こうぎ)を賜りますようお願い申し上げ、御礼のご挨拶とさせていただきます。 本日は誠にありがとうございました。
挨拶時の注意事項
故人への想いを自らの言葉で述べるのがいいのですが、忌み言葉など注意しなければならない点もあります。
重ね言葉
「重ね重ね」「ますます」「重々」「再び」など。
不幸を繰り返さない、という意味で重ね言葉は避けましょう。
死に連結する言葉
「死亡」「存命中」など。
死亡は「ご逝去」、存命中は「生前は」などに言い換えます。メモについては、見ながら話しても失礼にはなりません。参列者の方々に対してしっかりと感謝を述べましょう。